道から見える小さなわさび田──「見える復興」を始める理由

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小さい。でも、だからこそ意味がある

今回の場所は、道路から見える位置にある小さなわさび田です。規模としては、植えられてもせいぜい100本ほど。正直、効率だけで考えれば“大きな田”を整備したほうが成果は出やすいと思います。

でも、こういう場所こそ復興させる意味がある。私はそう感じています。

「前になかった景色」が、人を元気にする

道を歩く人が、ふと足を止める。
「え、ここ、前は荒れてたよね?」
「わさび田が復活してる…」

そんなふうに思ってもらえたら、それだけでこの場所は役割を持ち始めます。

付近の住民の皆さんにとっても、荒れていく景色が少しずつ整っていくのは、きっと気持ちが明るくなるはずです。

そして登山者の人たちにとっても、奥多摩は“通り過ぎる場所”じゃなく、“立ち止まって感じる場所”になっていく。

足を止めて写真を撮りたくなるような、そんな景色を作りたいと思っています。

持ち主を探したら、知っている人だった

このわさび田の持ち主を探してみると、なんと自分の知っている方でした。

ただ、その方は「もうあそこは無理だろう」と思っていて、特に声もかけていなかったそうです。

台風や獣害、放置の年月で、見た目にも厳しい状況だったのだと思います。

「道から見える場所を直す」って、価値がある

こう伝えました。

「ここは100本くらいしか植えられないかもしれません。でも、道から見える場所を直すことには、別の価値があると思う。ここがきれいになっていけば、近所の人も元気になるし、通る登山者も足を止めてくれる。奥多摩の景色が“生き返っていく”のが見える場所になります。」

すると、その方は少し間を置いて、肩を叩くようにこう言ってくれました。

「思い切ってやってくれ!」

厳しい状況。でも、必ず直る

ご覧の通り、かなり厳しい状況です。石垣は崩れ、土は詰まり、流れは乱れている。正直、一気に直せるレベルではありません。

でも、わさび田は「少しずつ」直せば必ず蘇ります。石を一つ戻す。水の道を一筋作る。ゴミを一つ抜く。そういう積み重ねが、ある日突然、畑を“畑”に戻してくれる。不思議だけど、何度もそれを見てきました。

師匠が毎日通る場所だから

ここは師匠も毎日通る場所です。いつか、整ったわさび田を見て、

「お前、がんばったなぁ」

そう言ってもらえたら嬉しい。そんな気持ちもあります。

この場所がきれいになって、近所の人が少し笑顔になる。登山者が足を止めて写真を撮る。道を通るたびに“復興が進んでいる”のが目に入る。そんなわさび田を、またひとつ増やしていきたいと思います。

道から見える場所なので、直していたら師匠が寄ってくれて、手伝ってくれました!

1人より2人、2人より3人の方が作業の進むスピードは速いです!

こんなボロボロでも、、、

2人で石垣を組み、、、

流れを塞いでいた木を持ち上げました!

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この記事を書いた人

◆ MA-SAN
1978年製山岳仕様。登山歴25年。
中学生の頃から奥多摩に通う奥多摩好き。
本業はヤマデハタラクヒト(rescue & First Aid)

◆わさび栽培
中学生の頃見た「緑の階段」が忘れられず
興味を持っていたわさび栽培への道を模索。

2023年から奥多摩のわさび職人のもとで
本格的にわさび栽培に取り組み始める。

仕事の傍、多くの廃耕田を発見し、
2023年山歩きの途中で30年以上は
使われてないであろう理想のわさび田を発見。
山林を所有する町と契約し耕作を開始する。

2024年より奥多摩わさび組合に所属、
先輩方のもとで伝統的なわさび栽培を学ぶ。

◆きのこ栽培
わさび田の傍で奥多摩の清涼な空気と清流を利用した、
きのこ栽培にも取り組み中。

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